イベント・行事のご案内

●シンポジウム

=MNB科学・技術の新展開で、また新たなページが開かれます!=

第3回 マイクロ・ナノバブル技術シンポジウム

主催:日本混相流学会・日本高専学会 協賛:日本フェンオール株式会社・(株)ナノプラネット研究所ほか

日 時: 2007年12月14日(金)9:00−17:10
場 所: 名古屋大学 IB電子情報館 IB大講義室
地下鉄「名古屋大学」3番出口を出て目前の建物の2階

趣旨:第1回マイクロ・ナノバブル技術シンポジウム(2006年8月)、第2回シンポジウム(2007年3月)の成果を踏まえ、マイクロ・ナノバブル技術の基盤形成の現状を報告するとともに、そこから出始めた新たなマイクロバブルの科学・技術に関する新展開の最新情報を明らかにします。その特徴は、産業と民生の両方の分野において、マイクロ・ナノバブル技術の驚くべき成果が先行的に出現し、その科学的解明が後追いで進んでいることにあります。同時に、本技術が国民的規模で発展するための基盤形成が着実に進んでいることも明らかになりつつあり、真に多彩な発展がなされるようになりました。本シンポジウムでは、その魅力的な発表がなされます。

テーマ:「マイクロ・ナノバブル科学・技術の基盤形成と新展開」


◆プログラム
09:00−09:25  受付・開会挨拶
09:25−09:55  基調講演 大成博文(徳山高専)「マイクロバブル技術の特徴と新展開」
09:55−10:35  一般講演1 矢部彰(産業技術総合研究所)「ナノバブルによる固体微粒子汚れの洗浄」
10:35−11:15  一般講演2 寺坂宏一(慶応大学)「マイクロバブルの表面特性を利用した化学工業への応用」
11:15−12:05  一般講演3 坂東芳行(名古屋大学)「マイクロバブルを気泡塔に分散させた場合の流動特性および分解性能」
12:05−12:30  総合討論(25分)
  休憩
13:00−13:40  マイクロバブルの実演と展示
13:40−14:30  特別講演1 功刀資彰(京都大学)「マイクロバブルの合一現象について」
14:30−15:20  特別講演2 岡庭一雄(長野県阿智村村長)「長野県阿智村の村づくりとマイクロバブル」
15:20−16:10  一般講演4 大成博文(徳山高専)「光マイクロバブルとは何か」
  休憩(10分)
16:20−17:00  総合討論(40分)
17:00−17:10  まとめと閉会挨拶
17:20−18:30  懇親会

  • 参加費:正会員10000円,学生会員6000円,非会員25000円(いずれもテキスト代を含む),懇親会費3000円
  • 参加申し込みの方法:参加ご希望の方は,氏名,正会員,学生会員,非会員の区別,所属,住所,電話と FAX 番号,E-mail アドレス,懇親会参加の希望有無を書いて,E-mail または FAX でお申し込みください.なお,参加申し込みの受付が確認された後に,参加費等の請求をさせていただきます.お申し込みいただいた個人情報につきましては,厳正管理を行い,今回のみの使用に限らせていただきます.
  • 参加申し込み先:周南市城ヶ丘3丁目14番36号 (株)ナノプラネット研究所 実行委員会事務局(大成由奈)
    TEL 0834-29-3302  FAX 0834-29-8100  E-mail:mnb@nanoplanet.co.jp
  • 問い合わせ先:徳山工業高等専門学校環境水理研究室 大成博文 TEL/FAX 0834-29-6323 E-mail:oonari@tokuyama.ac.jp
  • 参加申し込み期限:2007 年 11 月 26 日(月) 参加者は,会場の都合もあり,先着 300 名とします.早めにお申し込みください.

<講演概要>


■基調講演 大成博文(徳山高専)「マイクロバブル技術の特徴と新展開」

今日、マイクロ・ナノバブル技術は、健康・医療、食糧・バイオ、環境・省エネのそれぞれの分野で、急速に日本社会に浸透し始めている。なかでも、各種洗浄、排水処理、健康・医療、食品などの分野において、優れた成果がいくつも出始めている。本講演では、それらの事例を紹介しながら、マイクロバブル技術の現状を紹介し、その特徴と課題を明らかにする。また、本技術が、今後も多くの分野で展開する可能性を視野に入れ、その展望を示す。さらに、マイクロ・ナノバブル技術の新しい展開の事例についても報告する。


■一般講演1 矢部彰(産業技術総合研究所)「ナノバブルによる固体微粒子汚れの洗浄」

超純水製造装置をシステムに組み込むことにより、水の中に含まれる固体微粒子の個数を大幅に減少させ、ミー散乱を用いて1ミクロンメーターより小さい気泡(ナノバブルと呼ぶ)の個数変動を測定可能にした。また、超音波付与、電気分解等の種々の方法によりナノバブルの発生を試み、気体を過飽和に溶解した状態で、超音波付与によりキャビテーションを生じさせたときにナノバブルの発生することを明らかにした。また、ナノバブルの持つ機能として、内部が表面張力により高圧になりうることから、圧力波による固体表面の微粒子除去効果の可能性を実験的に検討し、1ミクロン以上の微粒子が除去され観察されなくなったこと、また、洗浄できている面積割合が、92%に到達することを明らかにした。


■一般講演2 寺坂宏一(慶応大学)「マイクロバブルの表面特性を利用した化学工業への応用」

マイクロバブルにはミリ・センチバブルでは発現し難かった気液界面の特性が顕著に観察されることがわかってきた。気液界面の電気的特性を利用すれば、液中に懸濁する固体微粒子との吸着により、固液分離プロセスへの適用が可能である。また、マイクロバブルの溶解に伴う界面の急速な収縮を利用すると、局所的な過飽和点の形成を導き、微粒子核発生制御への応用も期待できる。本講演では最新のマイクロバブルの化学工業への応用技術開発に関して紹介する。


■一般講演3 坂東芳行(名古屋大学)「マイクロバブルを気泡塔に分散させた場合の流動特性および分解性能」

マイクロバブルを気泡塔に分散させた場合の流動特性を測定した。その流動特性を、ミリバブルを分散させた場合と比較するとともに、マイクロバブルとミリバブルが共存する場合の流動挙動を解明した。また、マイクロバブルの応用例として、オゾンマイクロバブルを用いて有機物の分解および余剰汚泥の可溶化・リン回収を行い、その分解性能をミリバブルの場合と比較から、マイクロバブルの優位性を示した。


■特別講演1 功刀資彰(京都大学)「マイクロバブルの合一現象について」

一般に、ミリメートル径の気泡は合一し易いが、マイクロバブル同士の合一は困難であると信じられてきた。我々は、マイクロバブル気泡流中で多くのマイクロバブル同士の合一を実験的に見出すことに成功した。今日までに、このようなマイクロバブルの合一に関する実験報告はなされていない。本講演では、高速カメラによるマイクロバブル合一現象の観察結果の紹介と、合一現象のメカニズムに関する検討結果について紹介する。


■特別講演2 岡庭一雄(長野県阿智村村長)「長野県阿智村の村づくりとマイクロバブル」

長野県において、阿智村という人口6700人の小さな村で、今、マイクロ・ナノバブル技術による新たな村づくりが進行している。その主体は、「光マイクロバブル村づくり委員会」である。この委員会が軸になって、昼神温泉の再生と復興、村営の健康風呂・プールの改善、おいしい岩清水の活用、食品、健康・医療などの分野で注目すべき事例が生まれており、本講演では、その生々しい事例を報告する。また、これまでの村づくりの経験と方法を示しながら、これから進むべき阿智村の方向性、とくに、高齢者が元気で村づくりに参加するための統合医療のあり方についても、その夢を語りたい。


■一般講演4 大成博文(徳山高専)「光マイクロバブルとは何か」

マイクロバブルの重要な物理化学的性質の一つに「発光現象」がある。この現象は、マイクロバブルが収縮して小さくなる過程で起こることが明確になってきた。また、これは超高速旋回式で発生したマイクロバブルで起こる特徴的な現象であり、その収縮過程におけるマイクロバブルの物理化学的特性を踏まえて、この発光現象との因果関係を明らかにする。また、マイクロバブルの本質である生物活性、とくに、知覚神経刺激の効果に光マイクロバブルがどのような作用を及ぼすかを踏まえ、「光マイクロバブルとは何か」を考察する。

 


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